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1940年代 スプリットセコンド クロノグラフ 懐中時計 バルジュー55VBR

クロノグラフをさらに複雑にしたスプリットセコンド機能を備える、バルジューのキャリバーを搭載した、1940年代のスイス製懐中時計です。

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文字盤12時位置に分積算計、6時位置に永久秒針、センターに時分針及びクロノグラフ秒針とスプリットセコンド針を、配しています。時分針の形状はブレゲ針で、すべての針は鮮やかなブルースチールです。
ケース11時位置のボタンがスプリットのスタート・ストップになります。クロノグラフ・スタート時に、スプリットボタンを押すとスプリット針のみがストップし、再度押すとスプリット針がクロノグラフ針に瞬時に追いつきます。

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スプリットセコンドのムーブメントには、スプリットセコンド車が裏蓋側にあるものと、文字盤側にあるもの、の2種類があります。本機ValjouxのCal.55VBRは前者で、スプリットセコンド車がクロノグラフランナーの上に位置し、スプリットの為のコラムホイールもこちら側に見られます。クロノグラフの複雑な構造に、スプリットセコンドの構造が加わり、さらに複雑な機構になり、裏蓋を開けるとその様子を垣間見ることができます。画像の上のコラムホイールが通常のクロノグラフの為のもので、下のコラムホイールがスプリットの為のものになります。ROLEXのスプリットセコンドにも採用された名機です。

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文字盤には「Paul Vallette」の銘があり、裏蓋内側には「VALLETTE WATCH Co.」の刻印があります。Paul Valletteは、ED.HEUERの1ブランドになります。ケースはROLLED GOLD(金張り)です。

下の画像は、スプリットセコンド車を外した様子です。
クロノグラフランナーの軸に穴が開いていて、そこにスプリット車の芯が入ります。また、クロノグラフランナーの軸にはハートカムが固定されていて、そこにスプリット車のバネの効いた丸いルビーが当たります。

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下の画像がスプリットセコンド車です。
ごく弱いバネがレバーをセンターに押さえつけていて、レバーの先端には丸いルビーが付いています。

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下の画像はスプリットセコンド車を入れたところです。
両側のレバーはストッパーの役割で、スプリットのボタンを押すとストッパーが働きスプリット車がストップし、再度ボタンを押すと解除されハートカムによりスプリット針がクロノグラフ針に重なります。

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スプリットセコンドのムーブメントは、複雑さとそのメカニズム・レイアウトの妙に、独特の魅力があります。

SOLD OUT

《詳細》1940年代 スプリットセコンド クロノグラフ 懐中時計 バルジュー55VBR (時計工房スペースタイムズHP)

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2013/07/16 (Tue) 06:29 |懐中時計 |トラックバック(0) |コメント(1)

1853年英国製 懐中時計 イングリッシュレバー フュージー

1853年に作られた大変古いイギリス製のアンティーク懐中時計です。

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文字盤はポーセリン(陶製)で針はブルースチール(青焼き)、ケースはスターリングシルバー(シルバー925)です。
イギリス製の銀製品には下の画像のように必ずホールマークがあり、ホールマークから製造年が正確に分かります。

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巻上げは鍵巻き式で、本品の場合フュージーなので鍵は左回しに巻上げます。
フュージー(Fusee)とは、ゼンマイのトルクを出来るだけ一定にしようとした機構で、鍵で巻上げる歯車(円錐滑車)に渦巻き状に鎖が巻かれ、ゼンマイがほどける(鎖が引っ張られる)にしたがって(ゼンマイトルクは弱くなる一方)伝達力が強くなりトルクの均衡を保つという機構です。この円錐滑車は、力を均一にするところから均力車(きんりょくしゃ)とも言います。下の画像に均力車と巻かれた鎖が見えます。
フュージーの歴史は古く、15世紀に登場したゼンマイ駆動の時計とほぼ同時期に発明されたと言われています。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたフュージー機構のスケッチが残っているところから、ダ・ヴィンチ考案の機構と思われてきましたが、そうではなくそれ以前にすでにあったようです。
そして、20世紀初頭までの高精度なマリン・クロノメーターにまで使われ続けた優れた機構です。

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ムーブメントには綺麗なエングレービングが施されています。

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下の画像はオーバーホールの際の分解画像で、パーツ点数は多くありませんが、古い物ですので組上げるのはいっそう集中力を要します。
脱進機はイギリス製なのでイングリッシュレバー脱進機で、スイスレバー脱進機に似ていますが、ガンギ車の歯先が尖がっているのが特徴です。

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フュージーを巻上げ、耳を澄ますと、心地よく時を刻んでいます。
1853年のものですので、動いているのが奇跡とも言えます。
平姿勢で約30時間の持続時間、日差±2分程度を確認していますが、日常使用には耐えず、あくまでも観賞用としてコレクションにいかがでしょうか。

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2012/11/24 (Sat) 18:27 |懐中時計 |トラックバック(0) |コメント(0)

1925年製 ロンジン メディカル・クロノグラフ懐中時計

ロンジンの名機Cal.19.73Nを搭載した、1925年製のメディカル・クロノグラフです。

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メディカル・クロノグラフは、外周にパルスメーターを配しています。
本品の場合、30ベースのパルスメーターですので、クロノグラフをスタートし、脈が30拍した時にストップすれば、クロノグラフ針が指し示す数値が1分間の脈拍になります。
脈拍が計測できるところから、メディカル或いはドクターズ・クロノグラフと呼ばれます。

ケースはシルバー900の無垢、文字盤はポーセリン(陶製)で、パルスメーターは赤、時分針の先端も赤になっているのがいい感じです。

時刻合わせは、この年代より少し前だと「ダボ押し合わせ」の方式ですが、本品の頃からは「リューズ引き合わせ」になります。

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ムーブメントのCal.19.73Nは、1909年初出のロンジン自社製の高品質なクロノグラフ・キャリバーです。
サイズは19リーニュ(42.8mm径)になります。

特徴は、クロノグラフのリセットハンマーが、クロノグラフランナー用とミニッツカウンター用とにそれぞれ独立している点で、その分パーツ数も増え複雑になります。
また、ミニッツカウンターを送る際の構造が独特です。クロノグラフランナーに渦巻き状のカムがあり、バネ性を与えられたレバーがそのカムに常に押し付けられており、1分が経過するとそのレバーが落ちミニッツカウンターを1歯送ります。そのためミニッツの歯車形状はウルフティースをしています。そして、送られる時は徐々にではなく一瞬で送られます。大変優れた構造ですが、常にクロノグラフランナーに抵抗が掛かるというデメリットと、構造が複雑で製造コストが掛かるというところから、後にはこういう機構も見られなくなります。
今となっては大変貴重なクロノグラフ・キャリバーです。

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2012/08/23 (Thu) 22:18 |懐中時計 |トラックバック(0) |コメント(0)

1918年製 ロンジン 懐中時計 銀無垢ハンターケース

1918年製の銀無垢ハンターケースのロンジン懐中時計です。

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ハンターケースとは、表蓋があり、リューズを押して表蓋を開けると文字盤が現れるタイプのケースです。ケース内側にバネが内蔵されており、リューズを押すと勢い良く蓋が開きます。

時刻合わせは、4時位置のレバーを引きリューズを回す、レバーセットという方式です。

文字盤はポーセリンです。
ポーセリンとは、焼成された陶製の文字盤のことで、腐食や変色に強いというメリットがある反面、割れやヒビが入りやすいというデメリットがあります。ポーセリンは、18世紀から時計の文字盤に用いられ、大半の懐中時計はポーセリン文字盤です。手間と費用がかかるため、今日ではほとんど作られていません。
本品のポーセリン文字盤は割れやヒビが無く、非常に状態がいいです。

ポーセリン文字盤は裏を見れば分かります。下の画像は本品の文字盤の裏側ですが、ポーセリン文字盤は反りを防ぐため裏側も焼成されています。

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下の画像は中蓋です。(裏蓋が二重になっており、内側の蓋を中蓋と言います。)
万国博覧会でロンジンが受賞したメダルの数々が、美しくあしらわれ刻印されています。

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ムーブメントは1889年初出のロンジン自社製のCal.18.50というキャリバーです。
チラネジ付きのバイメタル切りテンプが採用され、ムーブメント全体に美しい装飾が施されています。
ブリッジの形状も独特で時代を感じます。

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また、アンクルというパーツ(脱進機をつかさどるパーツ)にも特色があり、下の画像のように、長いアンクルの重量バランスを保つために一方をリング状に形成しています。
動作時はこのリングが左右にカチカチと往復運動します。

地板(ムーブメントのメインプレート)にはキャリバーNo.の「18.50」の刻印が見られます。

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ヴィンテージ(アンティーク)時計

2012/07/19 (Thu) 20:57 |懐中時計 |トラックバック(0) |コメント(0)

1908年製 クオーターリピーター懐中時計 シルバー・ハンターケース

1908年イギリス製のクオーターリピーター懐中時計です。

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レバーを操作すると現在時刻を鐘の音で知らせてくれる時計をリピーターと言います。

そもそも、時打(ときうち)と呼ばれる毎正時を知らせる機構は、塔時計などの機械式時計が生まれてまもなく14世紀前半からありました。今でもヨーロッパに行くと、どの街でも塔時計の鐘の音は絶えません。

リピーター機構の発明は、17世紀後半にエドワード・バルロウ(Edward Barlow)というイギリス人時計師が発明しました。彼は1676年頃にラック式の時打機構を発明し、それを応用してリピーター機構を発明したのです。
そのリピーター機構はブラケットクロック(bracket clock 棚時計)に取付けられ、15分単位の現在時刻を知らせるクオーターリピーターでした。
その後1687年に、やはりイギリスのダニエル・クオーレ(Daniel Quare)という時計師が、ウォッチ(持ち運びできる時計)にリピーター機構を組み込むことに成功しました。
そして18世紀になり、ハーフ・クオーター・リピーター(7.5分打ち)やファイブミニッツ・リピーター(5分打ち)、ミニッツ・リピーター(1分打ち)の時計が現れました。

1908年製のクオーターリピーターの鐘の音を聞いてみて下さい。実際はもっと澄んだ音色が奏でられます。



下の画像はムーブメントの文字盤側で、通常は文字盤に隠れて見えない方の面です。
複雑なクオーターリピーターの機構が見て取れます。時計の歴史の一部を垣間見ているようです。

ムーブメントの文字盤側にスイスのパテントマークがあるため、ムーブメントはスイス製です。

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ムーブメントの裏蓋側には、外周にリング状のゴングがあり、それを打ち付ける2つのハンマーが見られます。

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下の画像のようにケースにはホールマークがあり、ホールマークの年代を調べると、1908年にロンドンで作られたものだと分かります。イギリスの銀製品にはホールマークが義務づけられており、ホールマークから製造された地域や年代が特定できます。
ケースはスターリングシルバー(sterling silver = silver 925)(銀の含有率が92.5%のもの)で、スターリングシルバーのホールマークも見られます。

また、この時計には表蓋があり、蓋を開けると文字盤が現れるタイプのハンターケースです。
ハンターケースは必ず3時位置にリューズがあります。逆に言えば、3時位置にリューズのある懐中時計はハンターケースですが、稀にオープンフェイス(表蓋の無い懐中時計)で3時位置にリューズのある時計があるのは、おそらくケースを交換している、ということになります。

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ヴィンテージ(アンティーク)時計

2012/07/04 (Wed) 19:29 |懐中時計 |トラックバック(0) |コメント(0)

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Author:時計工房スペースタイムズ
ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチの修理・販売をしております小さな工房です。一級時計修理技能士の技術者自らが、内部機械の解説をまじえたヴィンテージ・ウォッチの魅力をお伝えします。
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